電設会報

電設会報 Vol.43

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会長ご挨拶

(社)長野県電設業協会 会長 中越 紀雄

(社)長野県電設業協会 会長 中越 紀雄
会長
中越 紀雄

明けましておめでとうございます。新春を迎え、皆様方におかれましては、決意を新たに輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

平素は、当協会の事業活動におきまして、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。 昨年度、日本経済の混迷は尚一層深まり強い回復も示されておりません。この様な状況でも、上場法人所得の数字については、60%の企業が黒字となっていることも発表されております。

本年度の世界経済回復について、経済アナリストの中には、アメリカ大統領選挙、アテネ五輪等により、好景気に転じると論じる人もおります。しかしながら、未だイラク戦争の終結もなされず、世界的な宗教戦争になってきた様相であります。それらに伴う治安維持が世界経済の混乱に至らなければと心配しております。

日本国内においては、いよいよ二大政党の時代を迎え、小泉、小沢・管の時代が過ぎて新しいリーダーが生まれて来ると言われております。年金問題、憲法改正、行政改革の諸問題がどの様に行われていくかが、国民審判の結果によっては民主党に政権交代が訪れる可能性もあります。 電設業界は公共工事の削減の影響は大きく、民間工事の受注は泥沼化している感じであります。その中で、技術とコストのバランスが企業存続の鍵となり、組織のあり方や存亡すら問われる時期を迎えています。しかしながら、技術の進歩に伴う情報に乗り遅れないか、受注のあり方としては、分離発注、PFI方式、CM方式等の展開を注意しなければならないであろう。一方的に言われるユビキタス情報時代の到来に伴う、ICチップ、プラズマTV、燃料電池、無線LAN等が登場して参ります。的確に情報を得る、伝達するという任務が電設業協会の役割であると思います。

本年度も当協会に対しまして、関係者各位の一層のご指導、お力添えを賜りますようお願い致しますとともに、皆様方のご健勝と益々のご活躍をご祈念申し上げます。

副会長ご挨拶

(社)長野県電設業協会 副会長 岡宮 昭夫

(社)長野県電設業協会 副会長 岡宮 昭夫
副会長
岡宮 昭夫

昨年10月16日、(社)日本電設工業協会の会員大会が九州宮崎のフェニックスシーガイアで開催され、当協会の代表の一人として参加致しました。北海道から沖縄まで全国から4百数十人が参加した大変に盛大な大会で「分離発注を一層促進しよう」ほか、合わせて4つの大会決議が採択されました。本年度の会員大会の幹事は関東支部で、開催地は長野市、開催日は10月7.8日の二日間と既に決定しております。

関東支部からのたっての要請を受け、皆様方のご意見をお聞きしたり、数々の議論を重ねた結果、当協会は開催地として全面的に協力しようという結論に至りました。こんな時期にわざわざ長野が引き受けなくてもといった反対意見もありましたが、私自身はこんな時こそ全会員が結束して、大会を成功に導くことに大きな意義を見出すべきと思います。

長野での大会は、参加人数も小規模に制限し、「質素の内にも内容のあるもの」にというのが中越会長のお考えです。全会員の皆様方の積極的なご参加とご協力をお願い申し上げます。今年一年のご多幸とご繁栄を祈念申し上げます。

(社)長野県電設業協会 副会長 甘利 隆弘

(社)長野県電設業協会 副会長 甘利 隆弘
副会長
甘利 隆弘

明けましておめでとうございます。

過日の新聞記事で、これからの日本企業の見通しについてIT関連等開発力のある企業群は世界の中でも、優れた技術を持っており望みがもてる。他方、技術開発といっても、おのずから限界がある企業群とにはっきり別れてしまっている、とありました。考えてみるまでもなく、我々の商売は後者に入ってしまっています。

経済が右肩上がりの時は、中小零細や農業は、国や地方自治体が面倒みようで通って来ましたが、今は全国的にそんなゆとりはありません。旧建設省では10年以上も前から、建設業は数が多すぎる、半分あればよいと言っていました。当時だって、実際そうだと思っていたけど、本当にこんなに切羽詰まるとは思わなかった。

我々が考えると、非常に量に恵まれている土木工事が、こうまでたたき売りされて、地元で歴史のある会社がつぶれてきているのを目の当たりにすると、我々も近い将来はと思っても不思議ではないような気がします。

支部長ご挨拶

長野支部長代行 田口 達誠

還暦で干支が60年で元に還る事から言われている年齢になりました。時の区切りにこの機会をお借りして自分の長野の生活を振り返ってみたいと思います。

自然と温泉に恵まれた当地志賀高原一帯は、先日の町民投票で広域合併をせず、独立独歩を選定した。小さな町でも世界に発進できる観光と農業で生計をたてるこの町に構えて30年間、私の第二の故郷になりました。

1970年代は現在とは多少違いますが、不況で仕事もなく、最初は知り合いもいない。冬は厳寒の雪国、技術は全く素人の建設設備、ただがむしゃらに朝から晩まで山で働き、縁なく子供を亡くし、体はガリガリに痩せ細った。地元の人々に顔や名前を覚えてもらうために、会議所のメンバーになり、接待やゴルフ、会合、宴会などの昼夜忙しい毎日でした。しかも職訓の仕事、組合の仕事と、日を重ねる程激務になりました。

こんな生活は延々続くはずはなく、健康を害するのは当然でした。しかし、この地域でこの業界で三度の飯を食べられる会社にしようと社員と約束して今日までガンバッテみてきたが、ここ数年間の社会情勢の激変に飲み込まれた。

1980年後半から1998年のオリンピック冬季開催地決定後の、あのエネルギーがウソの様に過ぎ去ってしまいました。北陸新幹線、高速道時代に様変わりしたのもオリンピックの賜です。長野だけでなく、狭い日本の隅々まで、幹線鉄道、高速道の整備をしてこそ、名実ともに世界をリードする国ではないか。

世界の一等国が、自国の国民が老後の生活を不安に思っているし、食料も足らない、米が食えない、日本は全て輸入で成り立っている生活だから危険だ。3代100年の計を立て、一つの例で言えば弁護士、会計士などの様な一つの国家資格があれば一生を保証される業界であってほしい。工事士、管理技士、消防設備士と3種類で一人前。やっと習得できても労務費は半値、これでは豊かな明るい生活はいつまでもこない。

経営審査基準の見直し、ISO、キャッシュフローと改革、借金は無借金にしろ、内容を良くしろ、その度に行動し、努力し、家族のために、会社のためにと働き続けたが、我が人生は何だったんだ!なんでだろう、毒まんじゅう、マニフェスト、流行語がにぎわしている現状で、デンキヤだったらゲンキ出して、回りを明るくガンバレ!誰のための地域社会、誰のための国なのか!!2004年からは第二の人生、もう一人の自分を考えるいい年になりそうだ。

松本支部長 百瀬 正容

松本支部長 百瀬 正容
松本支部長
百瀬 正容

新年明けましておめでとうございます。皆様には、良い年をお迎えのこととお喜び申し上げます。常日頃、支部活動にご協力を賜りまして誠にありがとうございます。受注希望型の入札制度において、より一層地域性を尊重していくよう願うしだいです。また、落札基準値の見直しで、落札率が上昇するだろうと期待しています。しかし、十分な仕事量を確保することは、大変厳しいときです。今以上に会員同士が、仲間意識を強く持てるよう支部活動に努めて行きたいと思っています。

私事ですが、今年は前向きなプラス思考で常に良いことを頭に浮かべ、良い結果に成る様思いながら最善の努力をしていきたい。また、業界全体も福々しく、お互いが豊かに成る様努めていきたい。毎日元気に、感謝の気持ちを忘れることなく大いに笑って愉快に生活し、そして、ありがとうと心から言えるように頑張りたいと思っています。

皆様方会社の益々のご繁栄と皆様方のご多幸をお祈りしてご挨拶とします。

諏訪支部長 神沢 一雄

諏訪支部長 神沢 一雄
諏訪支部長
神沢 一雄

平成に年号が変わって早くも16年目の新春を迎えておりますが、平成になっても決して良い事の多い時代が推移している様にはとても思えません。

諏訪地方では昔から「御柱祭の年は景気が悪い」と言われて久しい訳でありますが、それが今年に当ります。諏訪地方では春は諏訪大社の御柱祭、秋には各地区で小宮の御柱祭が執り行われ、御柱祭一色で明け暮れするものと思われます。経済も低成長、それに加えて御柱祭と、今年の諏訪地方の景気はどうなることか先が思いやられてなりません。

さて、我々の業界でも発注が官民と問わず激減している上に、経費率の計上も大幅に減じている昨今であります。この状況下で我々が生き延びて行くには、互いにより以上の協調性、地域性と言うものをもっと重んじて行く事が不可欠であると思います。諏訪支部でも協調性を重んじている業者、又自分の企業のみを考えている業者もある訳ですが、「小異を捨てて大道につく」そんな心構えで新しい平成16年を迎え、我々が如何にあるべきかを真剣に考え、行動で示す事が課せられた責務であるものと信じております。

飯田支部長 土屋 昌亮

飯田支部長 土屋 昌亮
飯田支部長
土屋 昌亮

新年あけましておめでとうございます。清々しい自然のうるおいある環境に恵まれ新春を迎えられた事とお慶び申し上げます。

昨年は内外共に不安に包まれ、特に日本経済が依然として、深刻な不況の中で推移した一年でした。しかしながら、現在日本社会の構造改革に向けた行政改革、規制改革が推進される情勢下で、我々電気工事業界にとりましても大きな転換期を迎えております。今後の業界を展望する時、新規事業の構築と、新たなストック需要を掘り起こし、新しい事業形態を作っていかなければならないと思います。

昨年建設業界における10大ニュースとして、ある業界紙がとりまとめた結果、トップに・県で受注希望型入札が始まった・落札率が低下しダンピング受注が増加の傾向にある、その他業界の危機を訴える問題が列挙されており、この様な実態を良く分析、注視し検討しながら確かな足取りで処々の問題に真剣に取り組んで行かなければならないと思います。

本年こそ会員皆様にとりまして、幸多き年となります様、祈念申し上げます。

委員長ご挨拶

経営近代化委員長 柄澤 正幸

経営近代化委員長 柄澤 正幸
経営近代化委員長
柄澤 正幸

新春を迎え会員の皆様には良き正月をお迎えの事とお慶び申し上げます。

日頃は経営近代化に向けて皆様の御協力に感謝申し上げます。委員会では事業計画に基づき労務問題、経営に関する事業推進に役員の皆様方共々、諸問題を協議して参りましたが、日本経済の低迷、公共投資の大幅な削減により、建設関連業者は大幅な売上減少になり、経営者は技術者拡充等には目を向けられない人がほとんどと思われます。新技術開発投資についても一部の会員には見られるが、中々順調に行っていない様である。ISO取得推進についても地区により、ばらつきが見られ積極推進は松本支部のみで、景気の悪い時期だけに沢山の会社が取り組むのも困難のようですが、自社の経営活力を上げるためにも取得を進めて欲しいと思います。

経営近代化に向けた調査研究については県入札が大幅に変わり大変苦慮している訳ですが、難しい問題があり、各社の経営に対する意見集約が出来ないので苦心している処であります。しかし16年からは最低価格の設定等が盛り込まれる様子ですので、皆様の常識ある競争をし、会員の皆様の安定した経営を望む新しい年にしてもらいたいと思います。

広報小委員長 西浦 孝

広報小委員長 西浦 孝
広報小委員長
西浦 孝

新年あけましておめでとうございます。旧年中は電設会報発行に伴い会員の皆様には何かとお世話になりましたこと心より感謝申し上げます。

昨年は(社)長野県電設業協会のホームページを立ち上げ、会報・会員名簿・関連通達分署等の掲載をさせていただきました。会員の皆様におかれましては、このホームページの有効活用をお願い申し上げます。

情報化時代、様々な情報が交錯する中で必要とされる情報を迅速に、そして的確に捉える事が重要な時代と考えます。一昔前はCPやインターネットに無関心な人が大勢おりましたが、現在その様なことは言っておられません。好むと好まざるに関係なく必須とされており、国、県、地方自治体等のあらゆる情報が発信されておるのが現実であります。

広報小委員会では、今後会員の皆様の必要とされる様々な情報を的確にお伝えする為に努力して参ります。本年も旧年以上の御協力と御支援をお願い申し上げ、新年の御挨拶とさせていただきます。

建設関連産業危機突破総決起大会のご報告

建設関連産業危機突破総決起大会01
建設関連産業危機突破総決起大会02

平成15年10月6日、午前9時長野市旭町ひまわり公園において、長野県建設産業団体連合会所属企業の役職員約3000名が集結し、建設関連産業危機突破総決起大会が開催された。建産連岡澤会長の挨拶に始まり、専門工事業者を代表して(社)長野県電設業協会常務理事の百瀬正容氏の力強いアピール・引続き各県議員の激励の後、決議を採択した。その後、ひまわり公園から県庁までシュプレキコール(①建設業の地域貢献を重視せよ!②緊急時の災害対応は大丈夫か!③県土の保全は大丈夫か!④急激な入札制度を改善せよ!)を挙げながらデモ行進を行い、岡澤会長が田中知事に決議文を伝達し、閉会となりました。

決議文の事項は次の項目である。
1.県内景気回復のための補正予算措置を速やかに講ぜられたい。
2.財政改革推進プログラムの実施期間を延長されたい。
3.急激な公共事業の削減を緩和されたい。
4.試行による郵便方式の一般競争入札の検証を速やかに行い改善されたい。
5.県内建設業者は、技術力、施工力等の向上について、長年に亘り懸命の努力をしてきた。技術力と経営能力に優れた業者が生き残れる施策を講ぜられたい。
6.県発注の工事並びに設計委託に係わる入札地域要件を緩和されたい。
7.変動最低制限価格を廃止し固定式最低制限価格を設けられたい。

トピックス 電設資材電子カタログのご案内

(社)日本電設工業協会は電気設備工事に必要な電設資機材に関する情報を電子データとして網羅し、インターネット上で手軽に利用、入手できるようにした機能的かつ利便性の高い画期的な電子カタログ「EEMEC」を推奨しております。

従来の紙カタログの操作性をイメージし、分類を順番に選択していくことでデータを検索することもできるほか、メーカー名や分類名の一部で検索することが可能な検索エンジンを搭載し、必要な情報に素早くアクセスすることができます。

詳細につきましては、(社)日本電設工業会のホームページを御覧願います。

技術研修 九州八丁原地熱発電見聞記(視察報告:2003年12月4日~5日)

(社)長野県電設業協会技術安全委員長
株式会社 トーエネック長野支店 岡宮 昭夫

ご挨拶

一行7名、一点の雲も無い快晴の大分空港に午後1時ちょっと過ぎ、スケヂュール通りに降り立ちました。

技術安全委員会の委員長をおおせつかってから「先端技術見学会」と称し、一昨年は北海道苫前町の当時日本一の出力を持つ風力発電設備を、昨年は岐阜県のこれも日本一の規模を誇る太陽光発電設備を見聞してきました。そして3年目の今年は、九州大分のやはり日本一の規模を持つ、九州電力八丁原(はっちょうばる)地熱発電所を見学することが出来ました。

コストダウンを図ったため、旅行会社の添乗員の同伴は無く、したがって仕方なく私が添乗員役を努めた次第です。何時も通り前もっての何の予習も無く、大分空港に出迎えた無口な運転手のマイクロバスに乗ってから、高速道路を通過してかなりの勾配の山道をのぼりつめ、長野とはちょっと違った移り行く風景を窓の外に見ながら、道中何の知識を得ることもなく無事目的地に到着しました。この間およそ2時間余。

現地では九州電力の熊谷岩雄発電所長が丁重に我々を迎え、自ら2時間弱に渡って地熱発電のシステム概要と現場案内をして下さいました。その後知ったことですが、この発電所のある九重町(ここのえちょう)は、大分県の中央部にあり、東と南を阿蘇くじゅう国立公園九重(くじゅう)連山、西側を邪馬日田英彦山国定公園の山々に囲まれた、高原と温泉の町であるとのこと。同じ条件下の長野県には全くこの種の発電設備の無いことに疑問を感じたりもしました。

発電所には見学客が絶えることなく訪れ、外国からの視察団も多く一日平均数百人に上ることもあるとのこと。地下に埋もれた純国産エネルギーによる、クリーンな無公害発電所の持つ意義は決して小さなものではないという感を深くしたこの度の視察でした。

地熱発電とは

地熱発電とは

地熱発電とは、地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回し発電するものです。火力発電所では石炭、石油、LNGなどの燃焼による熱で蒸気を発生させるのに対し、地熱発電では地球がボイラーの役目を果たしているといえます。一般に地球は、地中深くなるにつれて温度は上がり、深さ30~50kmで1,000度程度と考えられており、一つの大きな熱の貯蔵庫といえます。

しかし、この熱源はあまりにも深部に存在するため、現在の技術でこれをエネルギー資源として利用することは、まず不可能です。

ただ、火山や天然の噴気孔、硫気孔、温泉、変質岩などがある、いわゆる地熱地帯と呼ばれる地域では、深さ数kmの比較的浅いところに1,000度前後のマグマ溜りがあり、この熱が地中に浸透した天水などを加熱し地熱貯留層を形成することがあります。このうような地点において、地球内部の熱を直接エネルギーとして利用するのが地熱発電です。

地熱発電の特徴
●純国産エネルギーの有効利用ができること
●燃料が不要であること
●半永久的に安定して利用できる再生可能エネルギーであること
●クリーンエネルギーであり、CO2排出抑制効果が高いこと
しかし
●大容量の発電所ができにくいこと
●自然の景観に恵まれた場所が多いため周辺環境との調和をはかること
などに留意する必要があります。

八丁原発電所

八丁原発電所
八丁原発電所

八丁原発電所は、地熱発電所として国内最大110,000kWの認可出力です。八丁原発電所では、二相流体輸送方式を用い蒸気井から噴出した蒸気と熱水を混合状態のまま発電設備の近くに設置した気水分離器に導きます。導かれた混合流体はここで1次(高圧)蒸気と熱水に分離され、熱水はさらにフラッシャーで減圧膨張され2次(低圧)蒸気を発生させます。

このようにして取り出された1次蒸気と2次蒸気でタービン・発電機を駆動して発電する方式をダブルフラッシュ方式と呼びます。本方式は当社と三菱重工業株式会社が共同で世界に先がけ開発・実用化したもので、昭和55年度機械振興協会賞を受賞しました。

八丁原発電所は、約2km離れた大岳発電所から、テレコン装置、データロガーなどを用いて、発電機出力・タービン回転数及び復水器真空度など、運転状況の監視、制御を行い、無人化しています。

特徴
●ダブルフラッシュ方式は蒸気井からの蒸気のみを使用するシングルフラッシュ方式に比べ、発生電力が約20%増加するので、熱の有効利用をはかることができます。また、蒸気井が少なくてすみ、還元熱水量が減少します。
●二相流体輸送方式は、蒸気と熱水を同一配管で輸送できるため、配管がコンパクト化でき、建設費の削減がはかられます。

追記

地熱エネルギーは、火山国であるわが国に豊富に賦存する再生可能な自然エネルギーであり、環境へのCO2負荷も少ないことからその開発に大きな期待が寄せられています。しかしながら地熱エネルギーは目に見えない地下に存在するエネルギーであり、今後その開発・利用に当たっては多くの課題を克服する必要のあることを感じました。

当委員会は過去3年間にわたり、新エネルギーと期待されている風力発電、太陽光発電、地熱発電とそれぞれ日本有数の規模を誇る先端設備を見聞してきました。どれも印象に残るものばかりで大変に意義のある研修旅行あったものと評価しております。

新エネルギーには他に、燃料電池、廃棄物発電、バイオマス発電、波動発電などが上げられますが、さて次回は何を視察しようかと今から楽しみでもあります。

この度のメンバーの中からは、今中国で建設真っ只中の「三峡ダム」を視察したいとの意見も出ました。ちなみに2009年に完成を見るこの世界一デカイ水力発電所の総出力は、70万kwの発電機26基で1,820万kw、原発およそ20基分に匹敵するとのことで、こんなものも是非見学したいという衝動に駆られます。

燃料電池につきましては、2月18日(水)当委員会の主催により、松本市で技術講習会を予定しておりますので会員の皆様方のご参加をお待ちしております。

(社)日本電設工業協会会員大会in長野 開催決定のお知らせ

平成16年度(社)日本電設工業協会会員大会が本年10月7日(木)~8日(金)の2日期間、長野市のホテルメトロポリタン長野を会場に関東支部との共催により開催されることが決定致しました。両日は会員大会・記念講演会・懇親会等が予定されており、全国より約500名の会員の皆様が長野の地に集まることとなります。

詳細につきましては各支部を通じて後日御案内申し上げますが、会員各位の御協力をお願い申し上げます。

編集後記

2004年 新春を迎え会員の皆様には良い年をお迎えのこととお慶び申し上げます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。昨年は新たに(社)長野県電設業協会のホームページを立ち上げ、電設会報の掲載をはじめ、各省庁・県からの通達文章・講習会を始め様々な情報を県電設ホームページに掲載させていただきました。会員の皆様には出来得るだけ当協会ホームページにアクセスしていただき、必要な情報を取得していただき御活用いただければ幸いであります。

本年も宜しくお願い申し上げます。

広報委員 西浦 孝